踊り場って何でしょうか?最初に聞いたとき、全くイメージがわかない言葉でした。踊ってんのか?とも思いました。今回は踊り場の意味や何故「おどりば」と呼ばれるようになったのかを探って行きたいと思います。
踊り場ってそもそも何?踊り場の意味とは
踊り場って聞くと、何か皆が踊ってるような場所を想像するかもしれません。でも全然違います。誰も踊っていません。
踊り場とは、階段の途中にあるやや広くなっているスペースの事です。学校なんかには多いですね。10段ぐらい登るとちょっとしたスペースが現れませんでしたか?あそこです。
一体何故、あの場所が踊り場と呼ばれるようになったのでしょうか。
明治時代になって現れた「踊り場」
江戸時代には「庶民は三階建て以上にしてはいかん!」というお触れがありました。それなので、そもそも日本家屋には長い階段が必要なかったのです。
しかし、明治に入ると次々と西洋建築の高い建物ができ始めます。高い建物には大きな、しかも長い階段が必要です。その頃から「踊り場」が出現し始めます。
踊り場は長い階段には必要な場所だったんですね。では何故長い階段には踊り場が必要になったのでしょうか。
危険防止策の一つだった
踊り場が無い階段を想像してみましょう。螺旋階段です。ぐるぐると回りながら上に登って行きます。「あ!」足を滑らせて転落してしまいました。この時螺旋階段ではどこまでも転落して行ってしまいます。
そうなんです。踊り場とは転落した時に、そこで体が止まるような仕組みだったんですね。では、何故この場所を「踊り場」なんて変な名前にしたんでしょうか。
踊り場 名前の由来
残念ながら「ちゃんとした」由来は不明です。でもこうではないか?という説があるのでご紹介して終わりたいと思います。
明治時代に入ると舞踏会が開催される事が多くなりました。明治政府によって建てられた社交場、鹿鳴館なんかが有名ですね。ここでドレスを着た婦人達が階段の途中(踊り場)でヒラリ、ヒラリと方向を変えるのを見た当時の人々が「まるで踊っているようだ」と思ったのが踊り場と呼ばれるようになった始まりだと言われています。
踊り場の由来は結構「普通」だった
踊り場と呼ばれるようになった訳とは、結構そのまんま、見たまんま名付けた可能性が高いそうです。
でも、なんか優雅な時代を思い浮かべてしまいます。明治時代、西洋建築の粋を集めて建築された鹿鳴館。貴婦人達が煌びやかなドレスを身にまとい、階段を優雅に歩いた。そんな映像を思い浮かべると、なるほど踊り場と名付けるしかないような気がしてきます。
ちょっと消化不良な気もしますが、貴婦人達に免じてこれでよし!としておこうと思います。