猫の尿路結石は最悪命にかかわるほど重症化します。残念な事に、尿路結石にかかってしまった場合でも猫が発するサインを早く察知できれば命を救う事ができるのです。
でも、サインって言われてもそもそも「尿路結石の症状」って一体なんだろう?と思ってしまいますよね。今回は猫が尿路結石にかかった時の症状と、かかってしまった場合でも、再発させない再発防止法をご紹介したいと思います。
しっかりと尿路結石の症状とサインを覚えておく事で、最高にかわいい猫ちゃんを守ってあげましょう。
猫の尿路結石とは
簡単に説明すると、腎臓や尿管、膀胱、尿道の中に結石ができる病気です。結石は数ミリの物から大きな物では数センチになるものまであります。
男の子、女の子の区別無くかかる病気ですが、特に雄猫に多い病気です。症状が特徴的で特有の症状(サイン)を発することが多い病気です。
サインに気づかずに放置してしまうと、オシッコが詰まってしまい最悪命にかかわる「尿毒症」へと発展する場合があります。
毎日のケアをかかさず、ちゃんと観察して、サインを出したときにはすぐに獣医さんに診てもらって下さい。
猫尿路結石の症状とは
猫ちゃんが尿路結石にかかった時は特有の症状(サイン)を出す場合が多いのが特徴です。代表的な症状をまとめてみました。
- オシッコが赤、オレンジ色(褐色)、茶色に見える(血尿が出ている)
- トイレにいる時間が長い
- トイレにうずくまる
- トイレ以外でオシッコをしてしまう
- オシッコが出ていない
- お腹や足を触ると嫌がる
- 何かを訴えるように鳴く事が多くなる
- オシッコする時に鳴く
- トイレに行く回数が異常に増える
- オシッコが出る所を舐めることが多い
- オシッコを良く見るとキラキラしている(結石が排出されている)
- ジッとうずくまっている
猫がこんなサインを発し出したら、様子を観察して「どうもおかしい」と感じたら迷わず動物病院へ連れて行ってあげてください。
普段からできる!尿路結石の予防法とは
尿路結石になってしまうと、軽度、重度の違いはあるものの、猫は大変しんどい思いをする事になります。
尿路結石は入院もありえます。お金の話をするのはアレかとは思いますが、一度入院すると数日間で3万~5万円ぐらいします。かわいい猫のためなので出しますが、正直払わないで済むならそれに越したことはありませんよね。
トイレを清潔に保つ
猫は綺麗好きです。トイレが汚れていると、そこでおしっこやうんちをしなくなります。どうするかと言えば我慢するか別の場所で粗相をしてしまいます。
我慢は結石のモトです。トイレの砂を交換するだけでなく、定期的にトイレ自体を洗ってあげると良いでしょう。
トイレは猫の数+1個が理想です。洗っている時や日中誰もいない時にトイレが汚れてしまった時、我慢してしまうからです。複数トイレがある事で、猫が綺麗な方を選んで使えます。
ストレスを溜め込ませない
いつも寝ている猫。ストレスなんてあるの!?と思うかもしれませんが、お猫様は結構神経質です。ストレスを抱えた猫は「じっとする」傾向があり、その時尿意や便意があっても我慢してしまうのです。
ストレスを感じる要因としては以下の理由が考えられます。
- 引越しをした
- 後から動物を増やした
- 運動不足
上二つは難しい問題ですが、運動不足は普段のスキンシップで解消してあげて下さい。色々なおもちゃで遊んだり、飼い主さんと過ごす時間の中で自然とストレスは発散されていきます。
水を飲ませる工夫をする
水をたくさん飲んでくれれば、それだけで尿路結石の予防になります。おしっこを薄くし、回数が増えるからです。
いつも新しい水を飲めるように、一日に何度か水を替えてあげましょう。水を置く場所にも注意が必要です。猫トイレの近くやゴミ箱の近くなどの臭いがする場所なんかはNGです。清潔な場所を確保しましょう。
と言っても、元々猫はあまり水を飲まない生き物です。あまり水を飲まない場合はウェットフードを活用するといいです。尿路結石が心配な場合は「メディファス スープパウチ」または「メディファス ウェット」がおすすめです。「下部尿路の健康維持に」と書かれた物です。
これは猫の下部尿路の健康維持を目的に作られた特別なウェットフードです。尿路結石を予防し、更に水分をたくさん取れます。
愛猫に最高においしい水を!との思いでミネラルウォーターをあげる方がいます。ミネラルウォーターは猫にとって危険度マックスです。ミネラル分は尿路結石の原因の一つなので、絶対にミネラルウォーターを猫に与えないで下さい。
人間の食べ物を与えない
普段から人間のご飯をあげていませんか?人間のご飯は塩分やミネラル過多、その他色々な面で猫には不要です。絶対与えないで下さい。
にぼしやかつおぶしなら良いだろうと思ってあげる方がいます。人間用のにぼし、かつおぶしは塩分がたっぷり入っているのであげないで下さい。
定期健診
年に一度は獣医さんに診てもらいましょう。特に、かかりつけのお医者さんは決めておくべきです。「その時」は急にやってきます。ペット病院は人間の病院ほど多くないし、夜はやっていません。
何かあった時すぐに連れて行ける体制を整えておきましょう。
まとめ
尿路結石は放っておくと、オシッコが止まり最悪の場合命にかかわるほど重症化します。
猫ちゃんの事は飼い主しか守ってあげられません。「その時」は突然きます。普段からの予防と、猫の様子をしっかり観察する事でそこまで重症化させる事なく治療を始められると思います。