猫はのほほんと暮らしているようで、色々なストレスを受けています。あなたの猫は大丈夫ですか?実は知らないうちに大きなストレスを受けているかもしれません。この記事では「え?そんなことがストレスになっているの!?」というような猫のストレス原因をこと細かに紹介しています。猫のストレス原因を取り除けば猫は幸せ、幸せな猫を見ているあなたも幸せというWIN-WINの関係を末永く続けられるでしょう!
猫とストレス
猫は毎日規則正しい生活をこよなく愛しています。基本ぐーたらしてる猫ですが、ぐーたらの中にもルールがあるし、ご飯はできるだけ毎日同じ時間に食べたいと思っています。
そんな猫は変化にとても敏感で、何か違った環境が自分の生活圏に入ってくると、とってもストレスに感じてしまいます。
普通、少しストレスを感じているだけだったら、グデーっとしたり遊んだりしているとリラックスして元の状態に戻るのですが、ストレス状態が長く続くと黄色信号が灯ります。
人間と同じで、毎日毎日ストレスを受け続けると体の免疫が落ち病気にかかりやすくなったり、ひどい時はうつ状態になったりしてしまいます。
ストレスを受け続けた猫は行動に変化が出始めます。これが「問題行動」となって飼い主を困らせるのです。
では、猫がストレスを感じる原因とは何でしょうか。詳しく見て行きたいと思います。
周囲の環境によるストレス
猫は周囲の環境に敏感に反応します。いつも同じ空間、同じ匂い、同じ音を聞いて生活していたいと思っています。それらが変わると猫は人間が思っている以上にストレスを感じてしまいます。
『騒音』
工事の音やトラックが通るような音が毎日毎日ずーっと聞こえていたら人間でも参ってしまいますよね。猫は更にストレスを感じやすいし溜め込みやすい動物です。
猫はドライヤーや掃除機などの「突然なる音」が嫌いです。猫が寝ている真横でいきなりドライヤーを使うと跳ね起きてどこかへ逃げてしまいます。これを繰り返すとあなたが横に来ただけで「あのびっくり音がまたなる!?」と思ってどこかへ逃げていくようになります。
エアコンや換気扇などの連続した音は案外平気だったりします。あまりに大きな音でなければほとんどの場合OKだと思います。(中には神経質な猫ちゃんもいますが)
『気温』
暑すぎたり寒すぎたりする環境にストレスを受けます。これは猫の種類にもよりますが、基本的には毛の長さが一番重要です。長い毛の猫は暑さが苦手で、短い毛の猫は寒さが苦手な傾向にあります。
あつ~い地域の方が長毛種を飼うにはそれなりの覚悟が必要です。夏はクーラーを付けっぱなしにしたり、猫の毛を短くカットする必要があるからです。
逆に寒い地域で短毛種を飼うには暖房のことをしっかり考えてあげないといけない訳です。
『引越し 模様替え』
猫が最も嫌う行為の一つが「住み慣れた家を変えること」です。つまり引越しです。丸ごと新しい環境になってしまうので、なじむには物凄いストレスを感じながら少しずつ慣れていくわけです。
もし新しく猫をお迎えしてから引っ越す予定がある場合でしたら一旦ストップしましょう。「引っ越した後」に猫をお迎えしてあげてください。猫は人につかずに家につくと言われるぐらい我が家を愛します。できるだけ引越しは避けたいところです。
模様替えも猫にはキツイストレスになります。トイレを移動されたり、お気に入りの場所がすっかり変わってしまうことに猫は耐えられません。
でも、猫の都合だけを考えてばかりもいられませんよね。どうしても引越しや模様替えをする場合もあると思います。そういう場合は同じトイレを同じような場所に設置したり、前と同じ爪とぎや食器を使うとストレスが軽減できます。
『キツイ匂い』
猫は人間の何倍も鼻が利きます。香水や芳香剤の匂いが苦手な猫は多いです。身だしなみですから、香水をつけるのは仕方がありませんが、できるだけ猫のお気に入りスポット以外で使うといいでしょう。また強い臭いの芳香剤なんかもNGです。
でもこれ、人間だって同じですよね。どこぞの香水ぶっかけおばさんが電車の中に居ようものなら強いストレスを感じてしまいます。1駅2駅ならいいですが、新幹線で2時間も3時間一緒にいると思うとクラクラしませんか?
『トイレの不潔』
猫は清潔を愛する生き物です。潔癖と言っても過言ではありません。なので、トイレが汚れていたりするのが一番嫌いです。汚れたトイレでは用を足したくないものですから、変なところで用を足したり、用を足せなくて膀胱炎になったりする猫がいます。
そのほか、食器や水などが汚れていても気にして飲まない猫もいます。できるだけ毎日洗って、綺麗な状態を維持したいですね。
『刺激不足』
猫って本当にわがままですよね!!刺激がストレスになるかと思えば刺激不足でもストレスになるんですから。毎日遊ぶ事も無く、退屈な状態が続くとストレスになります。
これも人間に例えると分かりやすいと思いますが、毎日毎日テレビも本もパソコンもスマホも無い部屋で24時間じーっとしてたら気がおかしくなっちゃいますよね。猫もこれと同じで、やることがあまりにも無さ過ぎると暇すぎてストレスを感じます。
知らない人
うちにも稀に来客がありますが、お客さんを見るやいなやピュー!っとどこかへ走っていき隠れてしまいます。そういう神経質な子は、知らない人が来るだけでストレスに感じます。トイレがある部屋なんかにお客さんがいるとおしっこやうんちをしたくても「行けないよ・・・」となって違う病気の原因にもなりかねません。
それにお客さんがいると餌を食べなくなるみたいなケースもあります。ウチの猫は最初お客さんが来るだけでどこかに隠れて探し出せなかったのですが、少しずつ慣らしていくことで、今では知らない人が来てもピュー!っと逃げるようなことはなくなりました。それでも時間をかけてゆっくりとやらないとかわいそうですね。
自分以外の存在によるストレス
猫は孤高の生き物ですから、基本群れません。群れずに太古の昔から生活してきたDNAを持っていますから、飼い主さんを除く、他の存在は基本的にストレス原因です。
猫の種類や個体によって社会性(フレンドリーさ)が全然違うので全てこうだ!とは言い切れませんが、他の生き物については慎重になる必要がありそうです。
『他のペット』
猫は自分のなわばりにとても敏感です。野生にいた時は群れずに単独で生きてきた動物ですので、自分が認めていない動物が近くにいるだけでストレスを感じてしまうのです。
新入り猫や同居猫、他のペットと先住猫の「ソリ」が合わない時はかなりのストレスを感じます。下手をすると「餌の時以外姿を見ない」とか、「すぐに取っ組み合いの喧嘩をする」ことになりかねません。
新しく猫や犬、他の動物を飼う場合は細心の注意を払うべきです。自分の飼っている猫が温厚なのか、社会性があるのかをしっかりと見極めないといけません。一番簡単なのは、人間の友人を招待することです。友人が入るなり脱兎のごとくどこかへ消えて姿を見せない・・・とか、威嚇して「シャー!シャー!」と言ってる・・・なんて場合は新入りにもなじめない可能性があります。
『多頭飼育』
他のペットと似ていますが、一匹二匹なら問題ないよっていう猫ちゃんも、数が多くなってくると大きなストレス原因となります。多頭飼いをしていても、ある程度猫たちのストレスにならない目安は「飼育数は部屋の数-1」です。一人っきりになれる空間が確保できているのか?を確認してみましょう。
『野良猫』
家に自由に出入りさせている猫の場合は、野良猫の存在はとても危険です。ストレスになるばかりか、喧嘩による怪我や病気をうつされる場合もあります。個人的には猫は完全室内飼いをおすすめしています。
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完全に室内で飼っていても、外を野良猫がウロウロしているのが見えると、猫はストレスを感じやすくなります。そこまで神経質にならなくてもいいかもしれませんが、窓のすぐそばまで来るようになると気になって仕方がありませんから、何かしら対処を考えたいところです。
『家族構成が変わった』
新しい家族が加わると慣れるまで時間がかかる猫がいます。新しいパートナーや赤ちゃん、親の同居など、それぞれの事情があるかもしれませんが、猫は強いストレスを感じます。「お、お、おまえ誰ニャ!?」って感じですね。
『家庭内の問題』
家族が大喧嘩してピリピリしたムードを猫は敏感に感じ取ります。「なんかご主人達喧嘩してるなぁ・・・」と思っているかもしれません。猫のためにも早く仲直りして下さい!!
『しつこい人間』
しつこく触ったり、嫌がっているのに抱こうとする人間がいると、ストレスマックスになります。その人の顔を見るだけでどこかにピューっと行ってしまうことも。
猫は、子供が嫌いな場合が多いです。しつこいし、うるさいし、乱暴だからです。お子さんがいるけど猫が欲しい!と思っている方は十分にお子さんに言い聞かせてから飼うようにしたほうが、猫と良い関係が築けます。
しつこく触らない、うるさい声を出さない、乱暴をしない(猫を脅かしたりしない)。こういうお約束をお子さんとしてから飼うといいと思います。
猫が感じるストレス まとめ
猫は規則正しく静かに生活したいと思っています。猫それぞれの性格がありますから、一概にこれはストレスだと決め付けてしまうのは乱暴かもしれませんが、基本的には「しつこい人」や「うるさい音」、「きつい香水の匂い」なんかが苦手です。
そして猫は日々変わらずに暮らしたいとも思っています。仲間が増えたり、飼い主側の家族が増えたりすることも基本的には嫌なんです。社会性が抜群に高い猫はお客さんがきても擦り寄っていく場合もあることは確かです。でも、大抵の猫はピャー!っとどこかへ隠れてしまいます。
神経質になりすぎて人間側がストレスを感じる必要はありませんが、なるべくストレスフリーに飼ってあげたいですよね。ストレス要因を知らないと、改善ができません。なのでまず、猫がストレスを感じる原因を知り、少しずつでいいと思いますので、改善していくと今よりももっと仲良く暮らしていけると思います。