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究極の肉 熟成肉は美味いのか?ドライエイジングビーフの謎を追え!

エイジングビーフ
Written by パンド

最近巷では熟成肉という言葉が踊っていますよね。

「実際熟成肉っておいしいの?」「腐ってるんじゃないの?」と思う方が多いかもしれません。

今回は熟成肉はおいしいのか?から安全性などについてご紹介したいと思います!

熟成肉って何? おいしいの? まずいの?

熟成肉のことを英語では「エイジングビーフ」と言ったりします。直訳すると時間の経過した肉という意味です。肉は時間をおくと、自身の酵素でタンパク質をアミノ酸に分解します。このアミノ酸こそが「旨味」の正体です。

熟成することにより旨味が最大5倍近くにもなったという研究結果があるほど、爆発的においしくなります。「本物」の熟成肉を体験したら他の肉はちょっと・・・という方がいるぐらいです。

熟成肉って腐っているの?

熟成肉の画像を見たことがあるでしょうか。肉は黒ずみ、明らかにカビています。一目見た感じですと「え? 腐ってるんじゃないの?」と心配になってしまうような見た目をしています。

しかし、腐っているわけではありません。その肉にナイフを通すと、ルビー色に輝くお肉が出てくるんです。これを一口食べただけで口の中で旨味が爆発し、一瞬で虜になってしまうでしょう。

プロの熟成肉販売者は肉の周りに麹菌などの「良い菌」を付着させてエイジングします。なので数ヶ月熟成させたものでも腐敗せずにおいしくいただくことができるわけです。

ただし、プロの仕事でも雑菌などの悪い菌からの付着を100%なくすことはできません。なので出来上がった熟成肉の周囲をかなりこそぎ落とすそうです。

エイジングのため水分の蒸発などでしぼんだお肉を更に切るわけですから、かなり小さくなってしまいますよね。熟成肉は大きな肉を数ヶ月もかけて手間暇かけて熟成し、更にそれをカットしてしますから高額になるのも頷けます。

熟成法にも種類がある ドライとウェット

肉の熟成法にも種類があります。大きく分けてドライエイジングとウェットエイジングに分けられます。

ドライエイジングビーフ

手間はかかるが劇的にうまいと言われているのがこの熟成法。ドライエイジングビーフです。直訳すると乾燥熟成牛肉。

これは冷蔵庫内を低温(1℃~3℃)に保ち、かつ強い風を当て続けて熟成させる方法です。庫内の湿度も重要で、かなり設備にお金がかかります。

熟成は35日ぐらいが最適と言われていて、熟成が進むと肉が持つ酵素のおかげで旨味成分であるアミノ酸が急激に増加し、芳醇な味わいになります。

驚くことに熟成後のアミノ酸値は最大6倍にもなるそうです。まさに旨味の塊ですね。

更にドライエイジングでは芳醇なナッツのような独特な香りをまとうようになります。

この時0℃以下になると肉が凍ってしまい熟成が止まってしまいます。かといって温度が高すぎると腐ってしまいますので非常に管理が難しいです。

ウェットエイジングビーフ

ドライに対してウェット。これは何も水でびちゃびちゃに浸して作るわけではありません。「乾燥させない」という意味です。

ウェットエイジングビーフは肉をそのまま真空パックして熟成させる方法です。お肉のドリップがかなり出るそうなので吸水シートをいれたりする店もあるとか。

ドライに比べて大がかりな設備が必要なく、比較的簡単なエイジング方法ですが、ドライに比べて独特の香りをまとうこともなく、旨味の増加も少ないようです。

ウェットは「お肉がやわからかくなる」という感じのエイジング技術ですね。

現在ではドライとウェットを組み合わせたエイジング方法が出てきたりしていて、技術の発展がめざましい分野です。

熟成肉の危険性

熟成肉ブームのおかげで、こぞって熟成肉を謳う企業が増えてきました。しかし、その中にはエイジングのエの字も知らない素人が作っている「粗悪熟成肉」があるようなのです。

プロが経験と情熱を込めてやっと「安全」でおいしい熟成肉になります。
しかし、昨今の熟成肉ブームであまり熟成について知らない業者さんなどが適当に作った腐敗寸前の肉を「熟成肉」として売りさばいている実態があるそうです。これは本当に気をつけないとただの腐った肉を食べさせられることになるので気をつけたほうがいいです。

ちゃんとしたレストランや評価の高い通販業者を使った方がいいと思います。安くておいしい熟成肉もあるかもしれませんが、値段に釣られて変なお肉を食べてしまうと最悪有害カビの影響で死に至ることがあるそうです。
⇒(外部サイトリンク)熟成肉は危険!死に至る恐れ 有害カビで発がん、神経障害も

・・・少し脅しすぎましたが、本来熟成肉は本当においしいものです。私は最近年齢のせいか霜降りの和牛があまり食べられなくなりました。霜降りの和牛もめちゃくちゃおいしいですが、さっぱりとしたサシの少ないお肉もおいしいですよね。熟成肉はその頂点にあるような存在だと言えます。

だけど、やっぱり値段がね、高いですよね。熟成肉は自宅で簡単に作れないのでしょうか。そしたらおいしい熟成肉をたっぷりと食べることができるのに。次は熟成肉は家庭で作れるのかどうか、見て行きたいと思います。

熟成肉の作り方 家庭で熟成肉は作れるか?

結論を言うと、家庭用の冷蔵庫での熟成肉作成は無理だと言わなければいけません。

そもそも熟成肉の定義はありませんが、レストランで熟成肉と銘打って提供されている肉は、大体数十日~数ヶ月間熟成させた肉です。その間庫内を1~3℃に維持し、風を当て続けなければなりません。雑菌が繁殖を抑える確かな技術がなければ、ただの腐った肉になりますので、非常に高度な知識と技術が必要です。

出回っている家庭用熟成肉のレシピは疑似熟成肉の作り方か、そもそも熟成肉の作成方法ではないものまでズラリと揃っています。
個人的には何十日も熟成させて腐敗と発酵紙一重の熟成肉を家庭で作るのは安全上問題があると考えています。
なので、やるとしたら安全を最大限考慮した上で数日くらい寝かせた「なんちゃって熟成肉」くらいがいいのかな、なんて思っています。

熟成肉 エイジングビーフはうまいのか?のまとめ

本物の熟成肉は極上の旨味を中に孕み、ギュウウウウっと濃縮されたそのエキスは一度味わったら忘れられないような味です。

しかし、一方では最近のブーム加熱により偽物が相当出回っているようですね。偽物でも安全ならまだいいですが、腐敗した肉を食べさせられたのではかないません。

まだまだ熟成肉を食べられるお店は少ないし、あったとしても高いです。

もっともっと熟成肉が普及して安くおいしい熟成肉が食べられるようになるといいなと願いつつ終わりたいと思います。