やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。心にしみる言葉です。山本五十六の名言です。格言とも言えます。今回は、この名言から人を動かすために何が必要かを学ぼうと思います。
全ての人へおすすめしたい山本五十六の名言
まずは山本五十六をご紹介したいと思います。基本的なプロフィールはWikipediaから引用します。
山本 五十六(やまもと いそろく、1884年(明治17年)4月4日 – 1943年(昭和18年)4月18日)は、日本の海軍軍人。
第26、27代連合艦隊司令長官。海軍兵学校32期生。最終階級は元帥海軍大将。栄典は正三位大勲位功一級。
1943年に前線視察の際、ブーゲンビル島上空で戦死(海軍甲事件)。旧姓は高野。
引用元:Wikipedia 山本五十六
山本五十六は軍人です。何万人もの部下を率いていかなければなりません。そんな彼の人生で獲得した「人を動かす術」が詰まった名言がこちらです。
やってみせ
言って聞かせて
させてみせ
ほめてやらねば
人は動かじ
私が大好きな言葉です。
と言うのも、私も部下を持つ年齢になりました。この部下との接し方が本当に難しいんです。
最初は部下にどう接していいか全く分かりませんでした。教えたつもりでも全く理解されていなかったり、ちょっと仕事のやり方にケチをつけたりすると、とたんに不機嫌になられたり・・・
部下は仕事ができない訳ではないので、完全に私の力量不足なんです。分かってはいるんですが、とにかくどう接していいか分からなかったんです。
説明することが面倒な時もあります。「自分でやった方が早いなぁ」なんて思ってしまう時もあります。
それではいけない、と思った時に出会ったのがこの言葉です。私の思い悩んでいた答えがあったような気がしました。とても良い格言なのに分かりやすい言葉で、特に解説なんていりません。
今回は、私なりに「山本五十六の名言」をどう受け止めたのかを書いていきたいと思います。
やってみせ
まずはこの部分に感動しました。私はできていなかったのです。口でばかり説明し、仕事のやり方を見せていなかったのです。実際に作業をやってみせる事で、相手にも分かりやすいし伝わりやすい。そう感じました。
また、仕事以外でも、まずやってみせる事は重要です。子供に何かを教える時、スポーツを誰かに教える時、勉強を教える時、いつでも役に立ちます。
まずはやってみせる事で口で言うよりも何倍も相手に伝わるという事です。
最近はパソコンを使う仕事が多いので、見せても理解が進むかどうかは別として口で説明するよりもよっぽど分かりやすいです。
言って聞かせて
まずはやってみせて、それから説明に入るのが定石だと山本五十六の名言は言っているんですね。
私はいきなり説明から入っていました。口でばかり説明していたのです。しかもその説明が下手くそなのですから、よけいに部下も分かりませんよね。
最初にやって見せているので、相手に話を伝えることも簡単になっています。ゼロから説明するよりも、ぼんやりとでもイメージを持った状態で聞いてもらう方が、説明する方も、される方も楽なんです。
させてみて
次に、話して聞かせた事をちゃんと理解しているか、させてみます。見て聞いた事は分かっているつもりになっていても実際にやってみると全然違う場合があります。
部下は自分でやってみて、初めて「なるほど」と思える理解度に達します。一度で覚えてしまう場合もあるでしょうが、大抵は二度か三度 同じことを聞かれます。私はその度に山本五十六の名言通りに行動することにしています。
ほめてやらねば
最後に褒めます。よくやった。とか、それでいいじゃん。みたいに肯定します。
とにかく出来たことについて肯定します。これがなかなか難しいんですよね。実際は、初めての仕事をすぐにできる事は少なく、60%ぐらいの出来だったりします。
それについてよくやった。と褒めることは恐怖でもあります。それで満足されないだろうか?100%できていると勘違いされないだろうか?と不安になります。
なので私はこの「ほめてやらねば」については「肯定」というふうに理解しています。それでいいんだよというぐらいの褒め方にしています。
人は動かじ
そもそも他人は、よっぽどの理由が無ければ他人のために動きません。その人の事を尊敬しているとか、何かメリットがあるだとかでなければ、人の言うことなんて聞きやしないのです。
人は自分なりのルールを作って生きています。他人に押し付けらたルールの「納得できない物」には反発します。表面上は従っていても、嫌々させられていては、うまくいかないもんです。
しかし、他人を部下として持った以上うまく付き合っていかなければいかないのです。
逆もそうでしょう。上司はほとんどの場合選べません。駄目上司の話はこの世の中で探せばいくらでも話が転がっています。基本的に人は「納得」しなければ動かないんです。
山本五十六の名言には続きがある
この名言には続きがあります。意外と知られていないようなので、ご紹介して終わろうと思います。
話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。
やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。
相手を一人の人間として認めることが大事です。
山本五十六は「人を使うなんていう考えでは人は動かないよ。相手を尊重し、認めて、信用する事が大事だよ。」と言っています。
自分の型にはめて相手を扱うのは楽です。どう反発されようがこの通り動けと言い切ってしまった方が面倒から開放されます。
しかしそれでは本当に良い仕事はできません。
最後に山本五十六の名言を全てつなげて終わりたいと思います。
やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば人は動かじ。
話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。
やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。
素晴らしい名言を見て、何か気付きがあればいいなと思い記事にしてみました。
長文にも関わらずお読み頂きありがとうございました。